雨に溶ける

自分の評価は、自分でする。

そう思いながらも、

人から言われたことが消えない日。

ふと気づけば、自分が見つからなくなっていた。


わたしは普通じゃないのか。
イカれているのか、違うのか。



そんな歪んだメガネに耐えられなくなったとき、

ふっと、自分が遠くなる。


そんなときは、雨の音を聴く。

わたしは雨のなかに溶けていく。



「いくら雨で存在を消せるからといって、そんなに騒いでは駄目だ――」


子供の頃に観た映画のセリフ。

絶滅した幻の動物を探す話だった。


その映画を観た日から、
わたしの雨の日は変わった。



世界から気配が消えて、
自分が、手の中に戻っていく。



そして今日も、雨の音を聴く。

わたしは雨に、溶けていく。

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