梅雨の記憶



毎年逃げられないこの季節。
6月7日、梅雨入り。

ついに来たか、髪の毛が纏まらないあの憂鬱な時期が。

半袖か、長袖か、去年は何を着ていた?
毎年着るものがわからなくなる。

通勤時、朝から靴下が濡れる悲しさ。
洗濯物が干せないジレンマ。

どうしたって、わたしたち大人はお天気を恨んでしまう。


雨の日が特別だった子供の頃が懐かしい。

緑もほかの生き物たちも、全身で雨を受け止めていた。子どものころのわたしは、それを感じていたと思う。


カタツムリを探しながら歩いた帰り道。
紫陽花の花の数を数えた。

雨に濡れながら遊ぶのが好きだった。いつもと同じ風景が、違って見えるのが面白かった。

傘を重ねて作ったテント。ボタボタと雨の音を聞きながら、友と笑い合った。

今でもあの頃の感覚を思い出す。


ふと思ったことがある。
今なら、「慈雨」という言葉が理解できる気がする。

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