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価値

気づけば、大切にしていた。宝物のような言葉たち。形にした自分。外に出した瞬間、ふと、軽くなってしまった。煙のように、消えてしまう。誰の目にも止まっていないのに誰かの目に触れている感覚。その目から見た、価値を測る。自分まで、煙になってしまう。...
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1枚の皮だけ

この世界は多かれ少なかれ地獄みたいなもの。それを幸せというオブラートに包みながらわたしたちは生きる。背中を合わせればスッと、感じる。すぐ、側にある。
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言葉たちは羽を持つ

疲れていた。少し、休みたい。カーテンの向こうには太陽が溢れている。どす黒さを抱えながら光のなかへ行く。いつの間にか、抱えきれなくなっていた。こんなにも強い光なのに消えない。だけど、言葉にする。喉がスッとする。闇は、まだある。そのまま、光の中...
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歳を重ねるということ

若い頃は、歳を重ねるごとに道が開いて、土台が固まり、悠々と生きていけると思っていた。歳を重ねて、気づく。道は、選べなくなっていく。否が応でも、進まされる。仕事。家族。病気。いつのまにか手足にかせがつく。その先には、何があるのだろう。空を見上...
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夜の恐怖

終わるのかミスがなかったか忘れていることはないか責められることはないか不安が形を持つ体が硬くなっていく浅い呼吸足元が抜けそうだ足場のない、眠れない夜
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窓に映る顔

帰りの電車。窓に映る顔。どうした、何が言いたい。文句があるなら言ってみろ。なぜ、責められている?背伸びをして見える世界は、狭い。一度潜ってみたらいい。周りを見て、あくせくするより自分の中を覗いたらどうだ。窓に映る、顔が言った。揺れる電車。い...
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まだ、消えていない

バラバラと崩れていくとき、どこか比べていたことに気づく。雑談をしているとき、話したいことが何もないことに気づく。劣等感で消えそうな、帰り。じっと、手を見る。欠片を、握りしめる。目を閉じる。まだ、あたたかい。
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なにもない週末

報われた朝だ。深く、呼吸する。ただの、土曜日。世界の外側に、いるみたい。孤独は感じない。ただ、自分でいる。何をしよう。空気と、友だちになる。誰のことも、気にしない。部屋が、世界にかわる。いつも通りの太陽。わたしが、いる。
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金曜日

ようやく1週間。何もない週末。いつもの帰り道で、鏡をのぞく。無機質な顔がいた。時刻表通りの、電車みたいだった。
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反動

いつだったか、好きな作家が言っていた。「善を持つ人ほど、悪を持っているものだ」そうなら、いい。わたしの中には…