わたしが抱きしめたかった天使
人々はこぞって掴みたがった
指先からは音楽が流れ
スキップした足元からは
ダリアの花が咲く
髪にそっと手をやると
微笑みながら すり抜ける
天使は停まることを知らなかった
それが 天使というものだから
やがて 羽は抜けていき
脚からは血が流れていく
愛くるしい笑顔にも
引き攣ったあとが見え始める
頬骨は浮きでて 眼はくぼみ
腕は力なく垂れ下がる
世界中の愛を受け止め
世界中の執着を受け止め
世界中の呪いを受け止めた
脚はよたよたと絡まり
足元には虫の亡骸が散乱する
指先からはもう
何も聴こえてこない
引き攣った微笑みを携え
眼差しは 濁っている
それでも天使は踊り続ける
愛も 執着も 呪いも 食べ続ける
そうするしかないからだ
永遠の天使
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